チャールズ・ゴードン=レノックス - Vitale Barberis Canonico
チャールズ・ゴードン=レノックス

テーラー『L&H 』またの名を『イースト、ランドン&ホーランド』は、イギリスのウールメーカーから1反のファブリック『ブラック・シングル・カシミア』を購入します。ジョン・スミス & Co.社編集による生産台帳には、著名なクライアントの名が多く残されていおり、1859年12月30日分にはG.レノックス卿の名が記されています。
ゴードン=レノックス卿つまりリッチモンド公爵はウェストミンスター・スクールで教育を受けた後に、王室騎馬近衛隊(Royal Horse Guards)に入隊。ウェリントン侯爵の助手として出征。1841年から政府の様々な役職に就き、女王の私的理事会『枢密院』のメンバーに任命されます。『L& H』がG.レノックス卿のための背広を仕立てたのもこの頃で、この時期の彼の写真や肖像画も多く残されています。
風刺絵にしてもオフィシャルの写真にしても、そこに伺えるG.レノックス卿のテイストは完璧かつ厳格なヴィクトリア風。ですが、ダイナミックで少し型破りなところもありました。ヴィターレ・バルべリス・カノニコ(Vitale Barberis Canonico®)社のテキスタイル・アーカイブには、『スタンダード』と示された注文台帳が保管されています。その台帳を開くと、ゴードン=レノックス卿のような著名で特別なパーソナリティ数百人の足跡を追うことが出来ます。

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こちらでご紹介するオリジナルの見本台帳『スタンダード』は、かなり高い確率でハッダースフィールド(ヨークシャー)で製作されたものと思われます。そこに収められたサンプルは1846年から1865年頃に生産されたもので、企業内の営業記録として、また、問屋、一流テーラーの他、最も重要なクライアント達の顧客台帳に収蔵されました。
一冊は155ページからなり、ページの裏表に長方形のスウォッチが貼り付けられています。それぞれのクライアントに生地を販売した日付、会社名、商品のタイプと販売量がヤードで示されています。
『スタンダード』の見本帖にみられるのは、様々なタイプのテーラーメード用服地で、主に紳士用となっています。

**こちらにご紹介するのは1846年から1857年のものです。

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